下鴨アカデミーが目指すこと~ヨーロッパの大学寮の歴史をふまえ[4]~

本物の奉仕・あなたのミッションは何?
ヨーロッパの大学寮の精神には、「自分の能力は社会のためにある」という考え方が深く根づいている。知識や専門性は、個人の成功のためだけではなく、社会の善のために用いられるべきものだという理解だ。下鴨アカデミーではそのような理念が、日常の小さな行動の中で育まれる。同じ寮の仲間を手助けすること、共同生活における係などの責任を分担すること、地域社会への貢献につながる小さなボランティア活動に参加すること。こうした経験を通して学生たちは、リーダーシップと協調性、奉仕の精神を身につけていける。
このような経験を積むことができれば、社会に出た後も、自分の職業を単なる仕事ではなく、「自己の幸せ実現の手段」であると同時に「社会への奉仕、貢献の場」として理解するようになる。
人生の方向を照らす出会い
大学時代は、人生の方向を決定づける重要な時期である。その時期に、信頼できる友人や先輩、人生の指針を示してくれる大人と出会えることは、計り知れない価値がある。ヨーロッパの大学寮の伝統は、まさにそのような出会いを可能にする教育環境を築いてきた。そこでは友情が育ち、人格が磨かれ、若者は自分の使命を見つけていける。
下鴨アカデミーでは、大学寮の起源をふまえ、これまでにそれぞれが受けた教育を、地に足のついた現実の生活と結びつけ、人生の目的や幸せを叶える道を発見して欲しいと願っている。そのために、自己に閉じこもらず、海外から自国を見る広い視野を持つことや、様々な文化と接すること、多くの人達の経験を聞くことなどにより、それぞれの適性に合ったステージが、どこに展開するのか、「いったい私はどこで必要とされているのか」を見つけてほしい。

女性に固有のミッションを見いだす
さらに、下鴨アカデミーは女性の人格形成に力を注いでいる。それは、女性が社会において文化を豊かにし、人間関係を育て、より人間的な社会を築く存在であるという理解からだ。女性の教育が豊かであればあるほど、個人の完成はもちろん、社会全体をより良くすることができる。
女性は社会のあらゆる分野で活躍できるが、同時に、人と人との関係を大切にし、周囲に温かさや調和をもたらす独自の力を持っている。共感する力、他者を気遣う感受性、日常を丁寧に整える力、友情や信頼を育てる力、他者のために喜んで尽くす寛大さ。こうした特性は、家庭、職場、地域社会など、あらゆる場面で社会をより人間的なものにしていける。
女子学生会館 下鴨アカデミーでの生活は、そのような女性の特性を自然に育てる場となる。共同生活の中で互いを思いやり、協力し合い、友情を深める経験は、将来どのような職業に就くとしても、人を支え社会をより良くしていく力へとつながっていくだろう。




